マーケティングの万能薬はありません。
それはリスティング広告も然りです。
目的がはっきりしているニーズに対しては
ピンポイントのアプローチができるリスティング広告も、
検索者自身が気づいていないニースに対しては何の効果もありません。
それはリスティング広告がキーワード、つまり「言葉」に反応して表示される広告だからです。
消費者のアクションが必要な点がリスティング広告の持つメリットでもあり、
デメリットともなりうるのです。
そもそも消費者自身が気づいていないニーズなどあるのでしょうか。
この場合「気づいていない」には2種類あります。
ひとつは自分の悩みやかなえたい願望自体には気づいているが、
それを解決したり、かなえたりするために必要な商品やサービスの存在を知らない場合です。
この場合なら、直接商品やサービス名で検索することはないものの、
消費者は言葉にして検索することが可能です。
「禁煙 グッズ ラク」などのキーワードで検索するのがその例です。
欲求はあるが、特定の商品が思い浮かばない場合です。
しかしもう一方の「気づいていない」はリスティング広告では致命的です。
それは自分の欲求や悩み自体に気づいてない場合です。
例えば、心の中のどこかで起業したいという気持ちがあるが、
毎日の生活に忙殺されている人に、
起業独立のメリットを説いて、コンサルティングサービスを売ることなどは、
リスティング広告では難しいかもしれません。
それは消費者のほうから自分の潜在的な欲求に気がつかなければ、
広告は絶対に表示されないからです。
しかしある日曜の午後、ひさしぶりのゆっくりした休日に、
ふと会社をやめて独立するための方法を検索するかもしれません。
その場合、リスティング広告は一気に有用なものとなります。
リスティング広告にできないのは、
気づいていない人に気づかせるということです。
この点においてはイメージ広告や他の媒体の広告に及びません。
この点はいい点でもあります。
自分で自分の欲求に気がついている人は購買する可能性も高いからです。
気がついていないレベルの人に売り込むには「教育」する必要があり時間もお金もかかります。
自分の商品を「教育」なしで買ってくれる人は誰か?
それが明確な場合、リスティング広告は最強の武器になります。
「あなたの商品は誰に、どんな言葉で検索されるのか?」
売れる広告作りの考え方の基本です。